2023年12月15日に、京都大学(京都市)にて、全国学生反戦集会(以下、同集会)が京都大学自治会同学会再建準備会(以下、同会)(1)によって開催された。
同会によれば、同集会の参加者は100人(主催者発表)であり、京都大学の学生、他大学の学生、非学生らが参加した。また、同集会に対して、駐日パレスチナ常駐総代表部、京都大学文学部川島隆准教授、全日本学生自治会総連合中央執行委員会(赤嶺委員長)らが賛同のメッセージを送った。
同会が同集会のために作成したビラには、
今この瞬間にも進行している、ガザ地区への侵攻と大虐殺。これを日本政府は積極的に支援し、イスラエルの虐殺に加担しています。こんな現状を、わたしたちは一秒たりとも許すわけにはいきません。
この情勢の中で、世界中の労働者・学生が戦争反対で立ち上がっています。自らの居場所で戦争動員を拒否し、自国政府の戦争を止める、労働者の実力の闘いが全世界的に闘われているのです。
わたしたちはいま、歴史の分岐点に立っています。国の言うがままに、再びの戦争協力の道を歩むのか。大学の戦争動員に反対し、自国政府と対決し、学生の力で戦争を止める闘いを始めるのか。
わたしたち学生には、国策をも阻止できる力があります。今こそ学生が反戦闘争の先頭に立ち、戦争を拒否する全学自治会を建設し、社会を塗り替える闘いを始めましょう。
と、記されている。
同会は、2時限終了後の昼休みに、経済学部4回生の亀井さんの基調提起を皮切りに、参加者らが反戦を主張し、また、学生呼び出し(2)に対する抵抗を毅然として発言した。その後、学生らが持ち寄った神輿上から、京都大学の出入禁止措置者(以下、出禁者)2名(赤嶺知晃さん・北村剛さん)による発言が行われた。出禁者の登壇と同時に大学職員らが出禁者に詰め寄ったが、同集会参加者らによって制止され、同集会が終了するまで出禁者が敷地外へ「排除」されることはなかった。
参加者のMさんは「最近、世界で戦争が起きている。日本では国公立大学法人法改悪等、戦争を進めようとする法案が通る情勢の中で、学生として戦争を止める運動をすべきだと思って参加した。神輿を入れる際に弾圧職員が制止しようとしたが、学生の団結によって神輿を入れ、集会を貫徹することができた。すごいこと。内容的にも戦争を止めるために戦うんだというレベルの高いものだと思う。参加してよかった」と語った。
(リバタリアン協会)
注釈
(1)
同学会再建準備会とは、京都大学の全学自治会である同学会の再建を目指す団体である。
X(旧ツイッター)アカウント @KU_SaikenJunbi
(2)
2022年に熊野寮自治会が開催した寮祭企画「総長室突入」により、参加者とされる者5名に対して懲戒処分を前提とした呼び出しが大学当局からなされた。