2023年9月7日に東京都内で全学連大会が開催された。私は、リバタリアンとして、この大会に臨んだのだ。
議案は既に用意されており、総括・情勢・方針の3議案が執行部より提起された。全般的に共産主義風味の議案であったため、リバタリアンの私としては同意できない箇所が複数存在した。しかし、反戦・反核など、方針案に関しては賛同する他なかった。
リバタリアンは1970年前後に新左翼と共闘していたことが、日本のリバタリアン史では通説となりつつある。新左翼と旧右翼の持つ、反体制的・反政府的思想が合致したのだ。これはアメリカ特殊論なのだろうか。旧右翼に関して言えば、そうかもしれない。19世紀の個人主義的無政府主義者譲りの個人主義を持つ旧右翼は、アメリカ以外ではそう存在しないだろう。では、新左翼はどうだろうか。新左翼間に多様性こそあれど、反政府性はまず確認できるだろう。そのうえで、反戦性も重要な特徴である。国家資本主義と帝国主義がもたらす戦争に反するのが、新左翼の仕事の1つである。以上より、今までの日本では新左翼と旧右翼の共闘は見られなかったが、それは永遠のものではない。反戦・減税等、「政策」が合致することはあり得る。というよりも、戦争と増税を停止させなければ、リバタリアンはもちろん、それ以外の人も抑圧・苦痛・死が待つばかりである。政治は、自分自身あるいは、自党派のみで完結するほど狭隘なものではない。敵に打ち勝つために共闘は避けられない。リバタリアン社会実現のためなら、その手段を共に遂行できる相手と共闘するのは当然のことだろう。
現在の全学連においてリバタリアンのプレゼンスは最低である。(特に学生の)リバタリアンが今後行うべきことは、離散している仲間を発見し、新たなリバタリアンを「生み出し」、そして、組織・運動のレベルで結社することだ。それが遂行できたら、あるいは遂行しつつある場合、共闘相手を見つけ、共に戦うことが必要だろう。リバタリアンはあらゆる場所で、自説を主張し、仲間を増やさねばならない。
(友花優香)